初心者ブログ

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工場におけるモノづくりのプライドを守れるか

先日、工場勤務されている方とお話しする機会があり、実際に工場内を見学させていただきました。

 

そのなかで強く思ったのは

こんなことを手作業でやっているのか!?

ということです。製品の箱詰めなど、今の技術であれば簡単に機械で行えるような仕事の多くを人間が行なっていました。驚きと落胆、というのが正直な気持ちです。

 

AIの研究が進み、これから多くのホワイトカラーや単調作業の仕事が機械に取って代わられると言われています。(箱詰めはAIの研究が進む以前に機械化可能だとは思いますが)

そのなかで、自分のイメージとは全く違うアナログな工場は、よりこのデジタル化の流れを、老舗の企業や工場にも普遍化させていかなければいけないと感じさせました。

僕はAI技術等について全く深い知識はありませんから、そういう人がその流れを当たり前と感じ、話題に上げていくことが求められるのではないでしょうか。

 

そしてもう一つ感じたのは、現場の人間が持つモノづくりへのプライドです。

現場をまとめる方はもちろん、手作業などの単調作業を行う社員の方を含め、多くの作業員が自社製品に対して強い自信とプライドがありました。

現場をより良くしたい、人間関係の構築、より多くの人にこの製品を使って欲しい。企業人としては当たり前の感情ですが、この人間的な側面から工場を捉えることができたのは、僕にとっては新鮮でした。

 

現在はデジタル化、アナログ化の二極化が進んでいます。大量生産するものや性能重視のものはどれだけデジタル化を進め生産性を上げられるか、手作り品や希少価値のあるものは技術を活かして時間をかけて価値をつけるか。

そういった観点からも、大量生産を行う工場などは特に、デジタル化に特化すべき対象として見られています。(特に僕はそう見ていました)

 

しかし、大量生産をアナログで行う人の気持ちは、手作りなどでイッテンモノを作る職人などと通ずる部分があるのかもしれません。

デジタル化が進み、全て機械により大量生産されるようになると、確実に生産性は上がります。品質も上がります。消費者にとっては、安く良いものが手に入るので、メリットしかありません。

 

そうなると、現場の(大量生産を行う工場など、デジタルとアナログの中間に位置する場所)従業員の想いは、誰が汲み取るのか。

そういった部分にも目を向けなければいけないと気づかされました。

 

これから多くの仕事が機械に取って代わられる可能性は非常に高いと思います。単調作業などは特にそうです。現在ただ手を動かしている人は、別の仕事をするしかなくなるでしょう。人手が足りない職種に移ると思います。

しかしプライドを持って手を動かしている人は、どうやってその気持ちを昇華させることができるのか。そこを無下にすると、機械と共存して人生に満足できる人は非常に限られてしまうと思います。

 

工場を運営している人は、今から考えておくべきだと思います。従業員の想いを捉える。そして、機械が導入されるであろう場所を予測しておき、機械ができない仕事を見つけておかなければいけません。その仕事をすることで従業員の想いを汲み取ることができるかは分かりませんが、生産性や品質だけでなく、モノづくりへのプライドと向き合うことが重要だと思います。

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