W杯ポーランド戦
ロシアW杯で日本代表が決勝トーナメント進出を決めましたね。
イエローカードの枚数で順位が決まるなど、色々な意味でポーランド戦は歴史的な試合だったと思います(笑)
結果を見ると、あの状況で点を取りに行くよりもそのまま負けることを判断した西野監督の決断はかなり凄いし、評価されるべきかもしれません。本田選手も言ってましたが、監督としてあの判断を下すのはなかなかできないでしょう。
また長谷部選手の投入で全員が戦い方を理解し、受け入れた組織性や従順性も日本人としての強みではないでしょうか。
ただそれでも国内で多くの批判があるのは、僕たちが見たかったのは、それではないからです。
国民・選手問わず決勝トーナメント進出が至上命題になっている国では、国民に受け止められていたかもしれません。
ただ日本は違う。
国民は日本代表の力を信じてなかったし、それでも期待したのは、もしかしたら世界に衝撃を与えてくれるかもしれないとどこかで思っていたから。
日本代表の選手は口を揃えて、決勝トーナメント進出という目標をまずは達成できた、と述べていますが、
僕たち国民のW杯の目標はそうではなかったのではないでしょうか。
ズル賢さとなかなか縁のない日本では、真っ向勝負で世界と闘うことのほうが、受け入れられるのかもしれません。
もちろんサッカーではズル賢さは重要です。
ただこれはプロスポーツというより、国を背負ったスポーツ。
そのあたりが難しいのかな、と思います。
ドイツサポーターは一次リーグ敗退で涙したり、韓国の選手はドイツを破ってW杯で一勝できたことに涙を流していました。
国に誇りを持って、そこに向き合ってサッカーしていたからこその涙だと思います。
対して日本は、国民と選手でW杯の捉え方が少し乖離しているかなと感じました。
選手は日本代表というチームの目標達成のためにプレーしている、今回のポーランド戦の発言ではそう受け取れました。(日本では普段、なかなか国への帰属意識が低いので、国民と選手の想いが一致するのは難しいかもしれませんが)
なかなか衝撃的な試合でしたが、
こういう戦い方をしてでもとにかく決勝トーナメントに行く!というスタンスが前面に出たのは、日本が世界で結果を残していくための転換点になるかもしれません。
僕自身はじめは批判的にしかこの試合を捉えられていませんでしたが、
監督の決断やそれにより出した結果、今後の日本サッカーの発展を考えると、大きな意味を持つ試合だったかもしれません。
とにかくとんでもなく強国揃いのトーナメントブロックに入りました。
ここからは勝ちか負けだけ。たとえ負けたとしても、僕たちが観たかった真っ向勝負が観られるはずです。
世界に衝撃を与えるかは別として、ベルギーとの試合を観させてくれることにまずは感謝して、期待して待ちたいと思います。